指が動かなくなる・
腱鞘炎のような症状がある方
⇒指が動かなくなる・腱鞘炎のような症状がある方は、関節リウマチや糖尿病の疑い、出産後・更年期による症状、疲労からくる場合があります。
関節リウマチ
関節付近には「腱」と呼ばれる、指を曲げ伸ばしするために必要な紐が付いています。腱は腱鞘(けんしょう)と呼ばれるトンネルの中を通過しており、私たちは腱が動くおかげで、指を曲げたり伸ばしたりすることができるのです。しかし、リウマチによって関節に炎症が生じると、その関節付近を通る腱や腱鞘にも炎症が拡がり、腱鞘炎を発症してしまいます。その結果、指を動かす時に痛みが起こったり、腱がスムーズに動曲げ伸ばしできなくなるバネ指などを発症させたりするのです。
リウマチによって引き起こされるので、リウマチの治療を続ければ改善できます。
糖尿病
指の動きと糖尿病と聞くと、「関係ないのでは?」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は糖尿病を患うと、腱やその周辺の腱鞘が硬く厚くなり、腱がスムーズに滑らなくなることもあります。その結果、腱がうまく動かせなくなり、指が曲がったままになるバネ指や、曲げ伸ばしすると痛む腱鞘炎が引き起こされるのです。糖尿病は血糖またはHbA1cを測る血液検査ですぐに発見できます。ご自身の体に少しでも不安がある方は、当院の一般内科までお越しください。
出産後・更年期症状
出産を終えると、妊娠中にたくさん分泌されていた女性ホルモンは減少し、妊娠する前の量へ戻ります。また閉経する前・後も、女性ホルモンの減少によって更年期症状(ホットフラッシュなど)が現れやすくなります。女性ホルモンが減少する時は、腱鞘炎やバネ指の発症リスクが高くなります。 ただしこの現象は、女性ホルモン分泌量低下に身体が慣れていない時期に起こるものです。数ヶ月~半年程度で落ち着くケースが多いので、あまり心配する必要はありません。
疲労性
スポーツや仕事で指を頻繁に使う方、キーボードをよく使う方などに多い腱鞘炎・バネ指によって、指が痛むケースも考えられます。腱を酷使することで、一時的な炎症を起こしている状態ですので、手の安静に努める必要があります。